加賀栗、重音テト - 消したいものは鮮明に (feat. 重音テト)
剥がしかけのままの包帯を
気づかないふりで着替えている
「平気だよ」って 笑うたびに
治りかけの傷が ずきんと笑う
忘れたい場面の糸くずを
ポケットの中で丸めている
何度捨てても 指先だけ
ほどけた縫い目を 探しにいく
ここにはもう何もないって
言い聞かせるほど 疼きだす
見ないふりしている手のひらで
かさぶたをまた なぞってしまう
ぜんぜん全部なかったこと
忘れてくれよ 忘れさせてよ
掻きむしるたび 縫い目がひらいて
あの日が顔を出す
追い出そうとするそのたびに
痛みは名前を呼んでくるから
なら せめて今夜くらいは
隣に座らせてみようか
優しく抱きしめることなんて
できるのかな